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2016年02月28日
人事制度の構築の企業理念との関連について触れてみたいと思います。
人事制度改革の例を紹介します。導入部分で企業理念と基本コンセプトが大事であることの例です。
会社の規模としては社員150人の中小企業ではありますが、しつかりと業績を重ね、安定している企業でありました。
この人事制度は、基軸となる判断基準が曖昧で、人事制度全体の納得感が得られていなかったこと、制度が経営の方針を反映しないで、賃金決定のためだけに運用されていました。また、賃金についても年齢に応じて上昇しやすい賃金体系で評価に応じた昇給額の格差が小さい為に年功的な体系として定着していました。
こうした現状を踏まえ、新しい制度では、社員への期待を反映した仕組みとして経営からのメッセージに基づいた制度としなければ、社員の納得感は得られないと考え、何を評価するのか、何の対価として賃金を支払うのかを明確にした制度を構築することとしました。
社員は、自ら考え、市場創造に挑戦することによって経営を維持、発展させるという認識が薄かったと云えます。しかし、大きく変化する経営環境下で、このような認識と体制では、長期的には生き残ることは極めて困難と理解し、当面の課題と長期的課題をクリアして、生き残り、成長し続けるためには、社員一人ひとりの変革が必須課題であること、つまり、今までの現状に対して指示待ち社員の意識から、自らの役割、立場を認識して何事にも積極的に挑戦する社員への変革が必要であると考えました。
その第一歩として、目指す企業像としての「企業理念」と、その活動指針として「会社の基本方針」「社員の行動指針」の二つを策定しました。これは会社の経営判断と社員の日常の活動に対する判断基準を、今後の会社の方向として常に意識して仕事に取り組む道しるべとすることとしました。
人材の採用・育成シリーズは、9回にわたり、今月に掲載致しました。
少し期間をおきまして、人事制度を主にしたものを皆様に提供したいと思っております。
お読みを戴きありがとうございました。次の掲載をお楽しみに。
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